「発達障害」を描いた映画
こんにちは!サーラです♪
自閉スペクトラム症グレーの息子を育てるなかで、映画の中で「発達障害を描いた作品」に興味を持ちました。
改めて調べてみると、最近鑑賞した作品から過去に観ていた名作まで、様々な映画があったんですよね。
理解を深めるきっかけになる
「発達障害を描いたおすすめ映画」を5本ご紹介いたします。
①シンプル・シモン/2010年
あらすじ
物理とSFを愛する青年・シモン(ビル・スカルスガルド)は、自分のルールを乱されるのが大の苦手。数少ない理解者の兄・サム(マッティン・バルストレム)は、シモンの存在に嫌気がさした恋人に振られてしまう。兄の新しい恋人探しに奮闘するシモンを通し、「アスペルガー症候群」の主人公の世界をポップに描いたスウェーデン映画。
見どころ
人の感情を読むことが苦手で、嫌なことがあると自室の「宇宙船」に引きこもるシモン。
決めたルールを変えられなかったり、物事を公式のように捉えて理解する様子から、本人や周囲の苦労が垣間見えます。
一見複雑な特性を持つ彼ですが、兄思いで健気な姿が愛らしく、周囲の人々との交流もユーモラスで微笑ましい。思わず応援したくなる魅力がありますね。
ポップでスタイリッシュな映像も相まって、重くならず軽やかに鑑賞することができました。
②ものすごくうるさくて、ありえないほど近い/2011年
あらすじ
繊細な特性を持つ少年・オスカー(トーマス・ホーン)は、9・11アメリカ同時多発テロにより、親友のように仲が良かった父・トーマス(トム・ハンクス)を失ってしまう。遺品の中から一本の鍵と「ブラック」と書かれた封筒を見つけたオスカーは、謎を解き明かすべくNY中を巡る旅に出る…。
見どころ
時間に対するこだわりや、聴覚過敏などの特性を持つオスカー。
騒音でパニックになるとタンバリンを鳴らすなど、不器用ながらも精一杯に生きづらさと向き合う様子に、胸が締め付けられます。
この世界は彼にとってあまりに騒々しく、苦しいものなのかもしれません。
それでも、初めて出会う人や場所に不安を抱えつつ、父への思いから前へと進む。
旅を通して、父が残した思いと対話するように成長していくオスカーに「勇気を持って人生を切り開いていく」ことの素晴らしさを教えてもらった気がします。
③レインマン/1988年
あらすじ
ディーラーの事業に失敗し借金を抱えるチャーリー(トム・ハンクス)は、音信不通だった父の訃報を知り恋人と帰省する。しかし父の遺言状には、遺産の相続人として、存在すら知らなかった自閉症の兄・レイモンド(ダスティン・ホフマン)が記されていた。納得がいかないチャーリーは、レイモンドを施設から連れ出し車で旅に出るが…。
見どころ
自閉症のなかでも、知的・芸術分野の才能に優れるとされる「サヴァン症候群」を描いたことでも、有名な作品です。
電話帳を暗記したり、カジノでカードを覚えてしまったりと、周囲が驚くほどの記憶力を見せるレイモンド。
一方でコミュニケーション力や想像力に乏しく、思うように動いてくれない兄の言動は、弟をイラつかせます。
予想外の行動が続くレイモンドを通して、「自分だったらどう対応できるか」と思わず考えてしまいました。
それでも当初は遺産目当てだったチャーリーが、旅を通して兄への親しみ・理解を深める姿に、胸が熱くなりますね。
④スペシャルズ!政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話/2019年
あらすじ
自閉症児のケア施設を運営するブリュノ(ヴァンサン・カッセル)。重度の自閉症で各所の施設から断られた子ども達を受け入れ、携帯電話が鳴りっぱなしの毎日を送っている。友人マリク(レダ・カレブ)の社会復帰施設から派遣された若者達と共に、問題を抱える子どもに全力で向き合っていた。しかし無認可で赤字経営の施設は、監査局に睨まれ閉鎖の危機に直面することになる。
見どころ
家庭で手に負えず、どこの施設からも見放された子ども達。
そんな彼らを支援する日々は、綺麗ごとでは語れない想像を超える苦労の連続でした。
プライベートの時間も満足に取れず、自分の幸せも後回しにせざるを得ないブリュノ。
そんな彼を動かす原動力はなんだろう‥と考えた時に浮かぶのは、お金でも名誉でもなく、ただただ「この子たちを放っておけない」という父性や使命感だったのではないかと感じます。
実話ベースで過酷な支援の現場が表現されており、「感動」の2文字だけでは済まされないリアルが詰まっていました。
⑤ぼくと魔法の言葉たち/2016年
あらすじ
自閉症のため2歳で言葉を失ったオーウェンが、大好きなディズニー映画を通し言葉を取り戻す姿を描く、ドキュメンタリー映画。2歳から6歳まで言葉を発せず、家族ともコミュニケーションできなかったオーウェン。ある日、彼が発した声が大好きな「リトル・マーメイド」のセリフであると気づいた両親は、ディズニー映画を通して言葉を取り戻す作戦を立てる。
見どころ
出ていた言葉が消失する自閉症を「折れ線型」と言うそうですが、オーウェンはまさにそのタイプ。
声を発さなくなった彼を見て、ご両親の心配はいかばかりだったかと胸が痛みます。
そんなオーウェンを救ったのは、大好きなディズニー映画でした。
「好き」の強さは本当に偉大ですね!
キャラクターのセリフを丸々覚え、次第にそのセリフを通してコミュニケーションを獲得していく‥。
紋切り型のやり方でなくてもいい。人が成長する過程に決まった型などないのだということを、キラキラ輝くオーウェンの瞳が語っているようでした。
まとめ
今回は、「発達障害を描いたおすすめ映画」を5つご紹介しました。
個性あふれる素敵な作品ばかりなので、ぜひチェックしてみてくださいね^^